韓国進出で最初に決めるべきは「売る場所」ではなく「見つけてもらう場所」です。韓国の消費者は、SNSや広告で商品を知ったあと、ほぼ必ずNaverで名前を検索して口コミを確かめます。このとき何も出てこなければ、どれだけ広告を出しても検討はそこで止まります。本記事では、日本企業が韓国市場に参入する際の進め方を7つのステップに分けて整理します。
韓国進出でつまずくのはどこか
商品の競争力ではなく、消費者の行動導線を誤っているケースが圧倒的に多いのが実情です。日本で成功した施策構成をそのまま持ち込むと、接点の大半を取りこぼします。
| 段階 | 日本での一般的な導線 | 韓国での導線 |
|---|---|---|
| 知る | 広告、X、Instagram | Instagram、YouTube、TikTok、インフルエンサー |
| 調べる | Google検索、公式サイト | Naver検索(ブログ・カフェ・知識iN) |
| 迷う | 比較サイト、レビュー | Naverカフェでの実使用者の声 |
| 買う | 自社EC、Amazon、楽天 | Naverスマートストア、Coupang、Qoo10 |
| つながる | LINE公式アカウント、メール | カカオトークチャネル |
表の「調べる」と「迷う」の行が、日本から見て最も準備不足になりやすいところです。この2つを埋めないまま広告だけを出すと、費用対効果は大きく下がります。
韓国進出の7ステップ
ステップ1:商材が韓国で成立するかを確かめる
まずは同カテゴリの現地商品をNaverで検索し、価格帯と訴求ポイントを見ます。日本での強みがそのまま強みになるとは限りません。「日本製」という事実がプラスに働くカテゴリもあれば、ほとんど評価されないカテゴリもあります。
ステップ2:ターゲットと目標を具体化する
年代、性別、居住地域(ソウル首都圏か地方か)まで降ろします。同時に、何をもって成功とするかを決めます。問い合わせ件数なのか、ECの売上なのか、代理店契約なのかで、打つべき施策は別物になります。
ステップ3:韓国語での検索語を調べる
日本語のキーワードを翻訳して使うのは、最もよくある失敗です。同じ意味でも、韓国では外来語が使われている場合と固有語が使われている場合があり、検索ボリュームに大きな差が出ます。詳しくは韓国SEO対策の基本で解説しています。
ステップ4:検索されたときに見つかる状態をつくる
ここが冗頭の結論に当たる部分です。Naverブログでの発信を立ち上げ、商品名やカテゴリ名で調べたときに情報が出てくる状態をつくります。Naverはアカウント評価の蓄積に時間がかかるため、他の施策より先に始めるほど有利です。
ステップ5:購入導線を用意する
興味を持った人が次に進める場所が必要です。まず需要を確かめたい段階であれば既存のECモールを使う越境ECが始めやすく、継続的に売る見込みが立ってからNaverスマートストアの出店に移る進め方が一般的です。
ステップ6:認知をつくる施策を重ねる
検索される状態ができてから、インフルエンサー施策やプレスリリース配信で入口を広げます。順番が逆になると、興味を持った人が調べても何も出てこない状態になり、集めた関心がそのまま離れていきます。
ステップ7:問い合わせ後の体制を決めておく
意外と見落とされる工程です。韓国語での問い合わせやコメントに誰が対応するのか、発送や返品はどうなるのか。ここが決まらないまま集客だけ進めると、せっかく獲得した見込み客を取りこぼすことになります。
進出前に社内で決めておきたいこと
- 体制:韓国語対応の担当者を置くのか、外部に任せるのか
- 期間:何か月見て判断するのか。検索対策は蓄積型のため1〜2か月での判断は早すぎます
- 権利:商標は進出前に押さえておくのが原則です
- 規制:化粧品や食品など、カテゴリによっては輸入・表示のルール確認が先に必要です
よくある失敗
日本語サイトを翻訳して終わりにする。検索される言葉が違うため、翻訳ページはターゲットキーワードを外していることが多く、流入にはつながりません。
Google Analyticsだけで判断する。Naver内で完結した行動は自社サイトの解析には現れません。Naver側の管理画面も併せて見る必要があります。
施策をバラバラに発注する。韓国では検索・SNS・コミュニティ・ECが相互に影響するため、別々に進めると連動が設計できません。
よくある質問
韓国に法人をつくらないと進出できませんか?
必須ではありません。日本法人のまま、越境ECやマーケティング施策から始める企業は多くあります。ただし一部の出店形式や決済手段では現地の事業者情報が必要になるため、やりたいことから逆算して判断するのが現実的です。
まず何から手をつければよいですか?
商品名で検索されたときに情報が出てくる状態をつくることです。具体的にはNaverブログの立ち上げと、基本的な商品情報の韓国語化です。この土台がないまま広告を出しても、費用が残りにくいです。
成果が出るまでどのくらいかかりますか?
施策によって大きく違います。広告やインフルエンサー施策は実施直後から反応が出ますが、Naverでの検索流入は数か月単位の継続を前提に考える必要があります。短期と中長期を組み合わせるのが現実的です。
韓国語が話せる社員がいません。進出できますか?
可能ですが、問い合わせやコメントへの一次対応を誰が担うかを先に決めておく必要があります。代行する場合も、価格や在庫など自社でしか答えられない内容のエスカレーションルールを整理しておくとスムーズです。
まとめ
韓国進出は、売る場所を決めることからではなく、消費者が調べたときに見つかる状態をつくることから始まります。Naverを中心とした検索接点を先に用意し、その上で認知施策と購入導線を重ねる。この順番を守るだけで、同じ予算でも残る成果は大きく変わります。
Kマーケティングワークスでは、韓国進出支援として、キーワード調査からNaver施策、SNS運用、プレスリリース配信、越境ECの立ち上げまでを一貫して支援しています。どの施策から始めるべきか迷っている段階でも、お気軽にご相談ください。
関連サービスと参考記事
進め方は商材と体制によって変わります。具体的な内容は韓国進出支援サービス一覧のページでご確認いただけます。