ネイバーの決算を表す、棒グラフと上昇線のラインアート

ネイバー2026年Q2決算を解説:売上3兆3,888億ウォンとAI広告

公開日:2026年11月2日

ネイバーの2026年第2四半期(4~6月)の連結売上は3兆3,888億ウォン(前年同期比16.2%増)、営業利益は5,203億ウォン(同0.2%減)でした。広告売上は1兆4,472億ウォン(同7.5%増)で、広告成長の60%以上はAIが寄与したと同社は説明しています。

※ 本記事は、2026年8月7日付のデジタルデイリー、デイリアン、インザニュースの報道と、2025年11月および2026年2月の決算報道をもとに作成しています。金額はウォン表記のままで、円換算はしていません。会社の公式IR資料は直接確認できておらず、設備投資額、人件費、第3四半期の実績は確認できていません。

ネイバー2026年Q2決算の主要数字

2026年8月7日に発表された第2四半期の主な数字は次のとおりです。売上は前期比でも4.6%増えましたが、営業利益は前期比4.0%減、前年同期比0.2%減と横ばいに近い結果でした。

項目 2026年Q2 前年同期比
連結売上 3兆3,888億ウォン 16.2%増
営業利益 5,203億ウォン 0.2%減
営業利益率 15.4% 2.5ポイント低下
当期純利益 7,043億ウォン 41.6%増
営業費用 2兆8,684億ウォン 19.8%増

営業利益が伸びなかった理由は、売上の伸び(16.2%)を営業費用の伸び(19.8%)が上回ったためです。報道では、2026年のワールドカップ中継権に関するパートナー費用と、ネイバーペイの決済端末(Npayコネクト)への投資が費用増の要因として挙げられています。一時的な要因を除いた営業利益は前年同期比0.9%増と報じられています。

費用の内訳は次のとおりです。

費用項目 2026年Q2 前年同期比
開発・運営費 7,869億ウォン 15.2%増
パートナー費 1兆2,568億ウォン 22.0%増
マーケティング費 6,049億ウォン 25.4%増
インフラ費 2,198億ウォン 11.2%増

なお、デジタルデイリーの報道では、GPUとCPUの減価償却期間を5年から6年に延ばしたことで、年間約1,000億ウォンの費用が繰り延べられると伝えています。この点は1つの報道のみで確認したものです。

2026年から変わった事業区分に注意

2026年からネイバーは売上の区分を変更しました。従来の「サーチプラットフォーム」「コマース」「フィンテック」「コンテンツ」「エンタープライズ」から、次の3区分に再編されています。

区分 内訳 2026年Q2売上 前年同期比
ネイバープラットフォーム 広告とサービス(コマース、会員、配送など) 1兆9,022億ウォン 12.3%増
フィナンシャルプラットフォーム 金融・決済 4,707億ウォン 16.0%増
グローバル挑戦 C2C、コンテンツ、エンタープライズ 1兆159億ウォン 24.4%増
合計 3兆3,888億ウォン 16.2%増

各区分の内訳は次のとおりです。

内訳 2026年Q2売上 前年同期比
広告 1兆4,472億ウォン 7.5%増
サービス 4,550億ウォン 31.3%増
C2C 3,979億ウォン 74.9%増(ワラポップを除くと52.1%増)
コンテンツ 4,643億ウォン 0.5%増
エンタープライズ 1,537億ウォン 21.3%増

新区分の「サービス」4,550億ウォンは、旧区分の「コマース」(2025年Q4は1兆540億ウォン)とは範囲が異なるため、直接比較はできません。参考として、2025年通期の旧区分の数字を示します(2026年2月6日付の毎日経済、ディールサイトの報道)。

2025年通期(旧区分) 売上 前年比
連結売上 12兆350億ウォン 12.1%増
営業利益 2兆2,081億ウォン 11.6%増
サーチプラットフォーム 4兆1,689億ウォン 5.6%増
コマース 3兆6,884億ウォン 26.2%増
フィンテック 1兆6,907億ウォン 12.1%増
コンテンツ 1兆8,992億ウォン 5.7%増
エンタープライズ 5,878億ウォン 4.3%増

広告売上とAIの動き

第2四半期の広告売上は1兆4,472億ウォンで、前年同期比7.5%増でした。2025年第4四半期のプラットフォーム広告は6.7%増と報じられており、広告全体の伸びは1桁台が続いています。そのうえで、同社は広告成長に対するAIの寄与が60%以上だと説明しています。2025年通期では、AIの寄与は広告成長の55%だったと2026年2月に報じられています。

2026年7月下旬には、AIブリーフィング内に表示する広告が本格的に始まりました。デジタルデイリーの報道によれば、同社はこの広告のクリック転換率が検索広告より30%以上高く、購入転換率は3倍以上だと説明しています。これは会社側の説明であり、第三者による検証は確認できていません。また、第2四半期の実績にはまだ十分に反映されておらず、第3四半期以降に売上として見えてくる見通しと報じられています。

AIタブの月間利用者が1,000万人に達したとする報道もありますが、確認できたのは1つの報道のみです。また、2026年2月の報道では、AIブリーフィングが統合検索クエリの20%をカバーしており、2026年末までにこれを2倍にする目標だとされていました。第2四半期の報道では、この目標の進捗は確認できませんでした。

サービスと決済の動き

新区分のサービス(コマース、会員、配送など)は4,550億ウォンで、前年同期比31.3%増でした。報道では、ネイバープラスストア、会員制度、N配送の強化が背景として挙げられています。スマートストアの取引額(GMV)は15.5%増でした。決済は次のとおりです。

決済項目 2026年Q2 前年同期比
ネイバーペイ決済額 25兆2,000億ウォン 21.0%増
うち外部決済額 14兆1,000億ウォン 26.2%増

下半期には、データに基づく物流とインフラへの投資を広げてN配送を強化する方針と報じられています。N配送の対象範囲の目標は、2026年が25%、2027年が35%以上、3年以内に50%以上とされています(2026年2月の報道)。

AIインフラ投資の動き

報道によれば、ネイバーはNVIDIAとのAIファクトリー構想を進めています。内容は次のとおりです。NVIDIAがネイバーに直接10億ドルを出資すること。ネイバーがAIファクトリー運営会社を100%連結すること。ブルックフィールドが優先交渉対象として、GPUとデータセンターを保有する特別目的会社に最大90億ドルを出資しうること。第1段階は200MW規模で、収益は来年(2027年)上半期から見込まれていること。これらは報道された計画であり、最終的な契約や実行の状況は本稿では確認できていません。

決算の数字を読むときの注意点

1つ目は、事業区分の変更です。2026年のサービスやC2Cの伸び率を、2025年のコマースやサーチプラットフォームの伸び率とそのまま比べることはできません。2つ目は、AIの寄与度やAI広告の転換率が、会社側の説明に基づく数字であることです。3つ目は、本稿の数字が公式IR資料ではなく韓国メディアの報道を通じたものであり、報道の間で細かな表現が異なる点です。たとえば営業利益の前年同期比は、見出しでは横ばい、本文では0.2%減と書かれています。4つ目は、ウォン建ての数字を円に換算していないため、為替の影響を含めた比較はしていないことです。

日本企業が確認しておきたいこと

ネイバーの広告売上の伸びは1桁台にとどまる一方で、その成長の多くをAIが支えているという説明は、ネイバー上での情報の見え方が変わりつつあることを示しています。日本企業にとって、実務で確認したい点は次の3つです。

1つ目は、ネイバー検索で自社のブランドや商品がどのように表示されるかです。検索の基本はネイバーSEOの基本の記事で整理しています。2つ目は、スマートストアなどで販売する場合の条件、手数料、配送の仕組みです。詳しくはネイバースマートストアの解説をご覧ください。3つ目は、広告や情報発信にどれだけ予算を割くかです。全体像はネイバーマーケティングの記事にまとめています。AIブリーフィング広告は導入直後であるため、効果は自社の広告データで検証することをおすすめします。

よくある質問

ネイバーの2026年第2四半期の売上と営業利益はいくらですか?
連結売上は3兆3,888億ウォンで前年同期比16.2%増、営業利益は5,203億ウォンで同0.2%減と報じられています。営業利益率は15.4%です。

ネイバーの広告売上は伸びていますか?
第2四半期の広告売上は1兆4,472億ウォンで、前年同期比7.5%増です。同社は成長の60%以上がAIによるものと説明していますが、この比率は会社側の説明です。

2026年から事業区分はどう変わりましたか?
ネイバープラットフォーム(広告とサービス)、フィナンシャルプラットフォーム、グローバル挑戦(C2C、コンテンツ、エンタープライズ)の3区分になりました。旧区分の数字とは直接比較できません。

ネイバーの第3四半期の決算はいつ発表されますか?
本稿の作成時点(2026年11月)では、第3四半期の発表日と数字は確認できていません。2025年は11月5日付で報じられており、発表後に数字を確認する必要があります。

AIブリーフィング広告の効果はすでに証明されていますか?
同社はクリック転換率が検索広告より30%以上高いと説明していますが、第三者の検証は確認できていません。導入直後のため、自社の広告データで測定するのが安全です。

まとめ

ネイバーの2026年第2四半期は、売上が16.2%増えた一方で、営業利益は0.2%減とほぼ横ばいでした。費用の増加が売上の伸びを上回ったためです。広告は7.5%増で、成長の60%以上をAIが支えたと同社は説明しています。事業区分が変わったため、過去の数字との比較には注意が必要です。次の確認点は、第3四半期の決算でAIブリーフィング広告がどの程度売上に表れるかです。

Kマーケティングワークスでは、ネイバー検索、スマートストア、ネイバー広告を含む韓国市場向けのマーケティングを支援しています。決算から見える検索とAIの変化を自社の集客にどう反映するか、お気軽にご相談ください。

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