韓国の商標登録は進出前に|先願主義とハングル表記の注意点

韓国の商標は「先に出願した人」が優先される先願主義です。日本でどれだけ長く使っているブランド名でも、韓国で先に他人に登録されれば、自社が使えなくなる可能性があります。これが、広告やEC出店より先に商標を確認しておくべき理由です。本記事では、日本企業が知っておきたい全体像を整理します。

本記事はマーケティングの観点からの一般的な情報です。出願の可否や手続きの判断は個別事情によって異なるため、実際の手続きは弁理士・特許事務所などの専門家にご確認ください。最新の制度は韓国特許庁(KIPO)や日本の特許庁の公式情報でご確認ください。

なぜ進出前に確認が必要なのか

商標権は国ごとに独立しています。日本で登録していても、その効力は韓国には及びません。しかも韓国は先願主義を採用しているため、「先に使っていた」という事実だけでは主張が通りにくいことがあります。

実務で問題になりやすいのは、日本で話題になったブランド名が、本人と無関係な第三者に先に出願されてしまうケースです。SNSやメディアで認知が広がってから動くと、対応の選択肢が狭まります。

いつ確認するのが良いか

段階 やっておきたいこと
進出を検討し始めたとき 同じ・似た商標がすでに登録されていないかの調査
ブランド名を決める前 韓国語表記(ハングル表記)を含めて検討
PRや広告を出す前 出願の有無を判断し、必要なら先に出願
EC出店・本格展開前 商品・サービスの区分が適切か再確認

ポイントは、認知を広げる施策を始める前に確認を済ませておくことです。プレスリリース配信やインフルエンサー施策は、ブランド名を公にする行為でもあるからです。

ハングル表記をどうするか

日本企業が見落としがちなのがここです。英字のブランド名でも、韓国の消費者はハングルで読み替えて検索します。マーケティングの面でも、ハングル表記を早めに決めておくと、ブログやSNS、ECの商品名で表記を統一でき、検索でも拾われやすくなります。

逆に、現地で複数の表記が混在すると、口コミが分散して検索上でも不利になります。表記の決め方は商標の問題であると同時に、SEOの問題でもあります。

出願ルートの大まかな選択肢

  • 韓国に直接出願する:韓国の代理人を通じて韓国特許庁に出願する方法です。
  • 国際登録制度(マドリット協定)を使う:日本の出願を基礎に、複数国をまとめて指定する方法です。韓国以外にも展開予定がある場合に検討されます。

どちらが適しているかは、展開予定の国数やスケジュールによって変わります。この判断は弁理士にご相談ください。

よくある失敗

売れ始めてから動く。売れてから確認したところ、すでに他人の出願があったというのはよくある話です。確認自体は早い段階でもできます。

日本語名だけを見て安心する。ハングル表記や英字表記で類似の登録があるケースは見落とされがちです。

区分を狭く取りすぎる。将来展開する予定の商品・サービスを含めないと、後から困ることがあります。

よくある質問

日本で商標登録していれば韓国でも保護されますか?
原則として保護されません。商標権は国ごとに独立しているため、韓国での権利が必要であれば韓国での手続きが別途必要になります。具体的な判断は弁理士にご確認ください。

すでに他社に登録されていたらどうなりますか?
取りうる対応は状況によって異なります。マーケティングの実務としては、判断がつくまでブランド名を前面に出す施策を一旦止めるのが安全です。対応方針は専門家とご相談ください。

確認だけなら自社でできますか?
韓国特許庁の公開データベースでの検索は可能です。ただし類似の判断は専門的なので、スクリーニング以上のことは専門家に任せるのが確実です。

ハングル表記は誰が決めるべきですか?
発音の自然さと意味のニュアンスが関わるため、韓国語ネイティブの意見を入れるのが安全です。当社でも韓国語ネーミングのご提案に対応しています。

まとめ

韓国の商標は先願主義なので、「使っているから大丈夫」とはいきません。進出を検討し始めた段階で確認し、PRや広告でブランド名を公にする前に方針を決めておく。この順番を守るだけで、後からの手戻りを大きく減らせます。ハングル表記を早めに統一しておくことは、商標だけでなく検索対策の面でも効いてきます。

Kマーケティングワークスは商標手続きそのものは承っていませんが、ハングル表記の検討や、確認が済んだあとの認知施策・検索対策を支援しています。進出の進め方で迷っている段階でも、お気軽にご相談ください。

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