日本から韓国へ輸出する方法|手順と確認すべきこと

日本から韓国への輸出で最初に確かめるべきは「運べるか」ではなく「その商品を韓国で売ってよいか」です。物流は手配でどうにでもなりますが、品目ごとの規制や表示ルールを後回しにすると、商品を作ってから売れないことが判明するという最悪の順番になります。本記事では、日本企業が韓国へ輸出する際の全体の流れを整理します。

本記事は全体像をつかむための一般的な情報です。関税率や必要書類、規制の内容は品目と時期によって変わるため、実際の手続きは税関、ジェトロ(JETRO)、通関業者などの公式情報でご確認ください。

輸出の全体の流れ

  1. 品目の規制を確認する:食品や化粧品、健康関連の商品は、韓国側の規制当局の基準を満たす必要があります。
  2. 表示・ラベルを準備する:韓国語での表示が必要になる品目があります。内容もデザインも、造ってからの変更はコストがかかります。
  3. 輸入者を決める:現地の代理店に任せるのか、自社で輸入者となるのかで、必要な体制が変わります。
  4. 原産地や協定の適用を確認する:日韓間で適用できる経済連携協定があるかは品目によるため、個別に確認が必要です。
  5. 通関と配送を手配する:サンプル送付なのか商業貨物なのかでも手続きが違います。
  6. 売る場所と見つけてもらう場所をつくる:ここが最も後回しにされやすく、実は売上を左右する工程です。

サンプルと商業貨物は別物

少量のサンプルを送って問題なかったから、といって本番の輸出が同じように進むとは限りません。数量や目的が変われば、求められる書類も検査も変わります。テスト販売の段階から、本番で何が必要になるかを確認しておくと、後でつまずきません。

輸出できたあとに待っていること

ここが、輸出をゴールだと考えてしまうと見落とす部分です。韓国の消費者は、商品を見つけてもすぐには買いません。ほぼ必ずNaverで商品名を検索し、実際に使った人の声を探します。

段階 必要なもの
商品を知る SNS、インフルエンサー、プレスリリース
調べる Naver検索で拾われる情報(ブログ、カフェ)
迷う レビュー、比較情報
買う 購入導線(ECモール、スマートストアなど)

輸出の手配が整っても、この四つがなければ商品は動きません。進め方は韓国進出の始め方7ステップで解説しています。

品目ごとにつまずきやすいところ

準備の重さは品目で全く違います。自社の商品がどの列に入るかを先に見てください。

品目 準備の重さ 先に確かめること
化粧品 重い 成分の取扱い、表示ルール、訳語の統一
食品・飲料 重い 原材料、添加物、賞味期限の表記方法
健康食品・サプリ 非常に重い 効能をうたう表現が使えるか、分類は何になるか
雑貨・ファッション 軽い 素材表示、サイズ表記の換算
電化製品 重い 現地の安全規格と電源・電波の認証
書籍・デジタル 軽い 物理的な輸出ではなく権利処理が中心になる

重い列に入る商品は、パッケージを確定する前に確認を終えておいてください。刷り直しになると、費用よりも日程の遅れが痛くなります。

越境ECと通常の輸出は違う

「韓国で売る」といっても、制度上は別のルートです。どちらで始めるかで、必要な準備が大きく変わります。

項目 越境EC(直送) 通常の輸出(現地在庫)
始めやすさ 始めやすい 準備が多い
届くまでの日数 長い 短い(現地発送)
返品対応 難しい 現地で完結できる
在庫リスク 小さい 大きい
適している段階 需要を確かめる段階 売れると分かったあと

多くの場合、まず越境ECで反応を見て、数字が見えてから現地在庫に切り替える順番が無理がありません。具体的な出店先の違いはQoo10とCoupangの比較で解説しています。

先に揃えておくと楽なもの

依頼先が誰であっても、最初に聞かれる内容はほぼ共通しています。先に手元に置いておくと、やり取りが一周分短くなります。

  • 商品の仕様書(サイズ、重量、素材、内容量)
  • 成分表または原材料表(食品・化粧品の場合)
  • 現行のパッケージの画像と表示内容
  • 想定している販売価格帯と月の想定数量
  • HSコード(分からなければ商品説明だけでも可)
  • ハングル表記の商品名の案

最後のハングル表記は後回しにされがちですが、早めに決めておくと後で助かります。商標、パッケージ、ECの商品名、検索される語のすべてがこれにぶら下がるためです。途中で表記を変えると、それまで積み上げた口コミと切り離されます。

よくある失敗

パッケージを作ってから表示ルールを調べる。刷り直しになるとコストも日程も大きく狂います。

代理店に任せきりにする。商品を置いてもらえても、現地での認知がなければ回転せず、次の発注につながりません。

日本語の商品名をそのまま使う。現地で検索される語にならないため、調べても見つかりません。ハングル表記は早めに統一しておくのが安全です。

よくある質問

小口の発送から始めても問題ありませんか?
需要を確かめる段階としては現実的な進め方です。ただし量が増えれば手続きもコスト構造も変わるため、本番で何が必要になるかを早めに確認しておくと安心です。

韓国に法人がないと輸出できませんか?
必須ではありません。現地の輸入者や代理店を介す方法、越境ECで直送する方法など選択肢があります。どの形式にするかで必要な準備が変わるため、売り方を先に決めるのが順番です。

関税はどのくらいかかりますか?
品目と適用される協定によって大きく異なり、制度も改正されます。金額の見積もりは、必ず最新の公式情報か通関業者でご確認ください。

売れるかどうかを先に知る方法はありますか?
同カテゴリの現地商品をNaverで検索し、価格帯とレビューの内容を見るのが手軽です。その上で、少量をECモールで試すのがリスクの小さい確かめ方です。

ハングルの商品名はいつ決めればよいですか?
できるだけ早い段階です。商標、パッケージ、ECの商品名、検索される語のすべてがこれにぶら下がります。途中で変えると、積み上げた口コミと切り離されます。

越境ECと現地在庫、どちらから始めるべきですか?
需要が見えていない段階では越境ECが安全です。在庫リスクを抱えずに反応を確かめられます。数字が見えてから現地在庫に切り替える順番が一般的です。

パッケージはいつ確定させればよいですか?
品目の表示ルールを確認したあとです。化粧品、食品、健康食品は表示の要件が多いため、先に刷ってしまうと刷り直しになることがあります。

まとめ

韓国への輸出は、通関を通すことがゴールではありません。品目の規制と表示を先に確認し、売る場所と見つけてもらう場所を同時に用意しておく。この順番を守れば、在庫だけが現地に残るという事態を避けられます。

Kマーケティングワークスは通関業務そのものは承っていませんが、輸出後に必要になる認知施策、Naverでの検索対策、購入導線の構築を支援しています。ご相談は無料です。

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